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善き事をした高校生達
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善きことをした高校生達
誰かのために行動することは、意外と簡単だ
「善きことをした高校生達」では、勇気を出して誰かのために行動した高校生たちのエピソードを紹介している。彼らの活躍を読めば、キミの心にもきっと感動が広がるはずだ。
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2007/11
 全児童8人の小学校の運動会に助っ人参加 笑顔あふれる地域貢献 
(高知県 高知商業高校 24人の生徒有志たち)
 能登地震「風化させない」…被災者の声を集めたビデオを文化祭で上映 
(石川県 輪島実業高校 生徒会のみなさん)
 再生した車いすを、今年も韓国へ5台寄贈 深まる交流 
(東京都 大森学園高校 生徒会・生徒有志のみなさん)
 地域福祉の向上、地域活性化に貢献 第1回民報厚生文化賞を受賞 
(福島県 福島北高校 全校生徒のみなさん)
 ソーラー型電動バイク製作 環境を考えたものづくりに高い評価 (東京都 明法高校 科学部のみなさん)
高知県 高知商業高校 24人の生徒有志たち
yoki_kou_image01高校野球の強豪校として知られる高知市立高知商業高校では、感性豊かで自他愛に富み、地域社会に貢献する生徒の育成を、教育目標の一つに掲げている。その成果の一例が、同校生徒会を中心に、ラオスの子供たちの学校を建設する活動だ。校内に株式会社を設立し、ラオスの商品を仕入れ、文化祭や自ら企画・運営する「はりまやストリートフェスティバル」で販売し、その収益金を建設費用に充てるというもの。この「誰かのために役立ちたい」というボランティア精神は、生徒の心に浸透しており、部活動やクラス単位などで様々な貢献活動が実施されている。
今年の9月30日には、総合ビジネス科実践コースの生徒24人が、土佐和紙で知られる吾川郡いの町の町立清水第一小学校(全児童数8人)の運動会に、助っ人参加した。
実践コースの生徒は、地元企業へのインターンシップなど、地域との交流や貢献活動を実践的に学んでおり、今回の運動会への参加は、これまでの学習成果をもとに、生徒が自主的に考え、実践したものだ。
清水第一小学校は児童数の少ない小規模校のため、これまでの運動会では保護者が採点係などの裏方を務めてきた。そこで同校の生徒は、保護者や地域の人々にめいっぱい児童の活躍を応援してもらおうと、これらの業務を引き受けることにした。そして24人の生徒は、運動会を盛り上げるためにしっかりサポートしようと、9月中旬から合同練習を重ねてきた。
当日はあいにくの雨で体育館での開催となったが、生徒らはそれぞれの担当をきっちりと実行すると共に、児童と一緒に競技にも参加。生徒二人と児童一人の三人四脚では、「イッチニ、イッチニ」と声を掛け合い、息の合った走りを見せて笑顔のゴール。また、高知商高生の参加でプログラムに追加された騎馬戦では、熱戦を展開する生徒に、「高校生に負けていられない」と保護者も急遽参戦。体育館は熱気と興奮に包まれた。 高校生と一緒に走ったという児童は、「楽しかった。来年も参加してほしい」と大喜び。また、保護者の一人は「高校生が黒子役を買って出てくれたおかげで、今年は子供たちを一生懸命応援できた」と話し、同小の教員も「これまでにない盛り上がりで思い出に残る運動会になった」と、高知商高生の助っ人参加に感謝していた。
今回の活動に参加した生徒は、「みんなが喜んでくれてうれしい。今後も地域に役立つ貢献活動を続けていきたい」と力強く語ってくれた。
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yoki_kou_image01輪島の朝市、漆器、山海の美味、豊かな自然に恵まれた石川県能登地方を、突然大地震が襲った。今年の3月25日、住宅約2300棟が全半壊した「能登半島地震」だ。発生から半年、被災地、石川県輪島市の県立輪島実業高校の生徒が「地震の記憶を風化させない」と、仮設住宅に住む被災者の生の声を集めたドキュメンタリービデオを制作。9月29日から10月2日まで開催された同校文化祭「輪実祭」のオープニングイベントとして、初上映した。
今年の同校の文化祭のテーマは「輪島の復興一人一役」。
同校の生徒らは、大きな被害を受けた輪島の復興のために「自分たちも何かできることをしよう」と、これまでも様々な取り組みを行ってきた。
“復興 私たちの輪島”をスローガンに、情報ビジネス科の生徒が、観光の町輪島をPRする“朝市元気宣言”や“女将さんの宿CM”の他、輪島市内の漆器業者など15社の商品を取り扱うインターネットショップ「わじつショップ」をオープンし、同校のホームページを使って全国の人々に発信している。
今回、文化祭で上映したドキュメンタリービデオは、生徒会の役員5人を中心に「被災者の今を記録し、生徒はもとより、多くの市民に見てもらおう」と企画。9月22日に49世帯が入居する同市山岸地区の仮設住宅を訪問し、被災者の声を集めて約10分の長さの作品にまとめた。
そして、文化祭初日。「君の笑顔が 輪島の元気」と書かれた横幕が張られた会場には、多くの観客がつめかけ、第1回の上映が始まった。
作品に登場する被災者は、生徒の丁寧な質問に真摯に応え、自宅が全壊した84歳の女性は、「半年たっても先が見えない。仮設住宅の入居期限(原則2年)が切れたら、行くところがない」と、今後の生活への不安を訴える。また、「くよくよしちゃいけないとわかってはいるけど……」と話す88歳のお年寄りの「人様に迷惑をかけず、生きていけるだろうか」と、ビデオカメラに向かって語りかける姿に、スクリーンを見つめる生徒や市民は、胸を打たれていた。
取材に参加した生徒会の役員は「半年たっても癒えない“仲間”の苦しみを知ってほしい」「そのためにも、この作品を、より多くの人に見てもらいたい」と話していた。
地域と連携し、ふるさとを愛する同校生徒の多彩な活動は、地震に負けない市民と輪島の元気をアピールする牽引役として、地元の信頼も厚い。
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東京都 大森学園高校 生徒会・生徒有志のみなさん
yoki_kou_image01東京都大田区は、東大阪市と並ぶ中小企業の町として知られている。地元企業の多くが得意分野に特化し、その技術は世界の最先端分野に欠かせないものといわれている。いわば、工業立国日本を支えている町、といっても過言ではない大田区に、1939年、地元の中小機械工場の協力で創設されたのが、大森学園高校(当時の校名は大森機械工業徒弟学校)だ。開校時のモノづくりの精神は先輩から後輩へと受け継がれ、今やさまざまな分野で生かされている。その一つが、ボランティア活動だ。
同校のボランティア活動は、生徒会を中心に、ほとんどの生徒が授業で学んだ知識や技術を生かすなど、なんらかの形で参加している。
その主なものは、特別養護老人ホームで使用されている車いすを整備・修理する「車いすのメンテナンス」。壊れたおもちゃを無料で修理する「おもちゃの病院」。学校のパソコンを使い、マンツーマンで対応する「高齢者のためのインターネット体験教室」。大田区内の子どもたちにモノづくりの楽しさを伝えるイベントの実施の他、交通事故遺児のための「あしなが学生募金」活動や骨髄バンクドナー登録を訴える「いのちのつどい」、交通安全週間街頭PRへの協力参加などを行っている。
これら多彩なボランティア活動の中で、国際的にも高く評価されているのが、「空飛ぶ車いす」だ。
「空飛ぶ車いす」とは、日本社会福祉弘済会の呼び掛けに応え、工業系の高校生がボランティアで日本で廃棄される車いすを修理・再生。必要とするアジアの国々に旅行者の手荷物として無料で空輸し、現地の障害者などに贈る活動こと。
大森学園高校では、原則土曜日に10〜15名ほどの生徒が、福祉施設などから集められた中古の車いすを分解。丁寧に磨いて汚れやサビを落とし、壊れた部分の部品交換などの修理を行い、組み立てる。また最近では、「自分たちが再生した車いすが、送り先でどのように使われているか」を確認するため、現地に赴き、メンテナンスなどを実施すると共に、国際交流も図っている。
加えて一昨年からは、普通科文系コースの生徒に対し、総合的学習の時間に「車いすから見た社会」として「空飛ぶ車いす」を取り入れるなど、生徒の社会へ貢献する意欲を育んでおり、今年は、4月からおよそ半年で5台を仕上げた。今回は、主たる送り先である韓国から来日したDongduk女子大学の学生が、帰国時に手荷物として運んでくれることになった。
11月22日に開かれた贈呈式には、修理にあたった文系選択者代表とボランティア活動代表の生徒が出席。同校を訪問した約40人の同大生に車いすを手渡した。大学生からは感謝の言葉が述べられ、なごやかに交流を深めた。そして、11月24日、車いすは大学生と共に韓国に渡った。
同校生徒のボランティア活動は、「空飛ぶ車いす」で21世紀若者賞(社会貢献支援財団主催)を受賞するなど、多方面から高い評価を得ている。中心となって活躍している生徒会役員は、「自分の力でできることを考え、楽しく活動している」「誰かのために役立っていると思うと、やりがいを感じる」と話し、自分たちの行為が多くの人々に感謝され、社会的にも認められていることで、自らの成長の糧としているようだ。
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福島県 福島北高校 全校生徒のみなさん
yoki_kou_image01今年で市制100周年を迎えた福島県福島市にある県立福島北高校は、11月10日、第1回「民報厚生文化賞」(福島民報厚生文化事業団)を受賞した。
同賞は、“ふるさと福島で活躍する若者を応援しよう”と、同事業団が福島民報の創刊115周年を記念して創設したもの。第1回の今回は、県や市町村、教育委員会など各種団体の推薦を受けた20団体の中から、福島北高校が栄えある第1回受賞団体となった。「地域に根ざした学校づくり」を目標に、全校挙げてボランティア活動に取り組み、地域福祉の向上や地域の活性化に貢献していることが高く評価された。
同校生徒のボランティア活動が、以前に増して高まり始めたのは、2001年の学科改編で、普通科から総合学科の学校に生まれ変わってからという。人文・自然科学・芸術など7つある「系列」の中で、介護福祉系列の生徒が中心となって活動を推進してきた。その活動内容は、「盲導犬育成街頭募金活動」や「薬物乱用防止」「街頭献血」キャンペーンへの協力参加、高齢者施設や地元飯坂町が開催するイベントや祭礼の運営協力の他、障害者や養護学校との交流、住民と一緒に地域の花壇整備を行うなど多岐にわたる。ちなみに昨年度は97件、述べ582人の生徒が参加し、今年度は11月初めまでで49件、560人と、ボランティアに参加する生徒は増え続けている。
こうした生徒の活動を支えているのが、学校側のサポート体制だ。介護福祉系列の教諭がコーディネート役となり、校内に「ボランティア掲示板」を設けて情報を提供したり、活動前にはオリエンテーションを開いて、心構えの確認や目標を定め活動意義の自覚を促すなど、生徒の意欲を引き出すと共に、参加しやすい環境づくりにつとめている。
そして11月10日、福島市の民報ビル・ロイヤルホールで開催された授賞式に、全校生徒を代表して出席した生徒会役員は「北高生みんなの取り組みが認められてうれしい」と喜びを語ると共に、「これまでの自分たちの活動の重さを改めて感じた。これからも一生懸命続けていきたい」と表情を引き締める。また、式に同行した伊藤校長は「本校生徒が、このような素晴らしい賞を受賞できたのは、地域のみなさんや関係機関の日頃の支援があってこそ。心から感謝したい」と話していた。
今回の受賞を聞いた生徒は、「教科書では学べないことが学べるのが、ボランティア活動の魅力」と話す。また、これまで30回以上、ボランティア活動を経験したという生徒は「人に感謝されることがこんなにうれしいとは思わなかった。北高のよき伝統を受け継ぎ、これからもいろいろなボランティアに挑戦したい」と、さらなる意欲をみせていた。
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「科学する心」を教育目標の一つとしている明法高校(東村山市富士見町)では、生徒一人ひとりが、実際に自分の目で見て、触って、とことん実験を重ねることで、自らの創造性を豊かに育んでいる。
その中で、同校科学部の部員たちは、「環境」と「ものづくり」をテーマに多彩な活動を推進している。
「環境」では、毎年6月に国土交通省の協力で実施される全国一斉水質調査への参加や、江戸時代初期に開発され、現在も農業用水などに利用されている野火止用水の定期水質調査・清掃活動などを行っている。
一方「ものづくり」では、<環境を考えたものづくり>に取り組んでいる。2001年に製作した2両編成のバス型ソーラーカーは、文化祭(明法祭)や地元富士見町の町内運動会などに出品され、試乗した子供たちに環境問題やものづくりへの興味を喚起するうえで、大いに貢献。大学や専門家などからも高く評価されている。
そして今年、科学部がチャレンジしたのが、ソーラー型電動バイクの製作だ。これまで話題となった環境対策車は、ソーラーカーをはじめ燃料電池車、ハイブリッドカーなど4輪の自動車がほとんどで、電動で走る2輪車(オートバイ)の例はあまり聞くことは無かった。
「無いなら、自分たちで作ろう」と部員が提案し、今年の4月から製作をスタートさせた。取り組んだのは、1年生の部員6人。開発テーマは、(1)市民の足であるバイクを電動にすることで、一般家庭での環境対策に貢献する。(2)バッテリーの充電はソーラーパネルで行う。(3)中学生・高校生に興味をもってもらえるようデザインと性能を工夫する……等々で、製作にあたっては、溶接などを利用した専門的な構造や最先端の電子回路は一切使わないなど、普通科生徒らしいアイデアや発想が随所に活きている。例えば車体の骨組みには、本棚の組立に使われる金属製の<L字アングル>を採用した。またモーターには最も基本的なDCモーターを、速度制御には抵抗器を使用するなど、完全オリジナルで、すべて生徒の手づくりだ。
約半年かけて完成したバイクは一人乗りで、最高時速25kmと本格的。同部がこれまで製作したソーラーカーは5km前後の速度だったが、二輪車はある程度のスピードが出ないと転倒してしまうため、強力なモーターを搭載した。取り外しできる三つのバッテリーの電力で走行し、ソーラーパネル3枚で作った“ソーラースタンド”で、充電する仕組みだ。
初披露となった9月29・30日の「明法祭」では、「新しいものを世の中に提案したい」という部員の想いが通じたのか、すぐに来場者の注目を集めた。
「この電動バイクに試乗したり、見てもらうことで、環境問題を考えるきっかけになってもらえれば」と話す部員は、「ソーラー技術を活かしたバイクが実用化され、普及するのが夢」と目を輝かす。同部顧問の教諭は「技術系の生徒ではないのに、ここまで作れるとは正直考えていなかった。部員たちの努力のたまものです」と話し、生徒による<環境を考えたものづくり>の今後に期待を寄せていた。
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