
「善きことをした高校生達」では、勇気を出して誰かのために行動した高校生たちのエピソードを紹介している。彼らの活躍を読めば、キミの心にもきっと感動が広がるはずだ。
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2007/06
■ 貴志川線の活性化を願って、駅をきれいにペンキ塗り (和歌山県 貴志川高校 生徒のみなさん)
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兵庫県 神戸学院大学附属高校 カンボジアボランティア部のみなさん
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世界遺産「アンコールワット」などで知られる東南アジアの王国カンボジア。日本とは徳川家康の時代から交流のある同国は、1970年から約20年続いた内戦や、75年に樹立したポル・ポト独裁政権時代に、多くの知識人や教育者が虐殺されたり、学校が破壊されたことなどにより、いまも学校不足、教育者不足という問題を抱えている。そのため、農村部を中心に読み書きの不自由な国民も多く、字が読めない人がだまされて違法な契約書に署名し、トラブルに巻き込まれる例もあるという。2年前、こうしたカンボジアの実情を知った神戸学院大学附属高校(神戸市兵庫区)の生徒たちは、「カンボジアの子供たちの識字率を上げよう」と立ち上がった。すぐに「カンボジアボランティア部」を結成。子供たちに言葉や文字を学んでもらうのに最適な教科書は、と考え、企画したのが、自分たちで絵本を作り、贈ることだった。 初めて制作したオリジナル絵本は、「花」と題され、昨年夏に完成。植物の大切さを伝える物語で、公用語のクメール語と英語、日本語の三言語を併記。子供たちにわかりやすく読みやすい言葉づかいや、親しみやすい優しいタッチの絵を添えるなどの工夫を凝らした。100部を印刷し、カンボジアの農村部を巡る移動図書館に寄贈した。 そして今年、2冊目となる創作絵本のテーマに選んだのは「親切」。その制作にあたって必要な印刷費をまかなうため、部員をはじめ16人の生徒が3月31日、神戸市のメーンターミナル三宮で募金活動を行った。生徒は、買い物などで行き交う人々に「カンボジアに絵本を贈ろう」と訴え、「子供たちが言葉を学び、幸せに暮らせる日が来るよう、ご協力お願いします」と呼びかけた。多くの市民から支援の寄付金が寄せられ、参加した生徒は「カンボジアでは絵本の数が少なく、特に地方では子供向けの本がほとんど無いと聞いている。いただいたお金を生かして、できるだけ多くの絵本を作り、プレゼントしたい」と話していた。 国際的視野を養うグローバル教育に取り組む同校は、自然の恵みを忘れず、自分を見つめ、たゆまず学び、積極的に行動し、社会とともに生きる人間の育成を教育理念に、学びの中で得た知識を動員して自分で考え、行動する「行動知力」を習得する教育をめざしている。 カンボジアボランティア部の生徒の活動は、その成果の表れであり、「苦しい生活を強いられている子供に、笑顔の種を届けたい」という部員の言葉は、その証といえるだろう。 ![]() ![]() ![]() |
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奈良県 奈良女子高校 生徒有志のみなさん
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“やまとは くにのまほろば”と謳われ、古代国家形成の舞台となった古都奈良。世界遺産にも登録されたこのまちに、創設以来、百有余年の歴史を誇る私立奈良女子高校(奈良市三条宮前町)がある。確かな伝統が息づく教育環境の中で学ぶ同校生徒は、「あたたかい心をもって、思いやり深い人になる」「感謝を知る人になり、その恩に応える」ことなどを信条としており、その心映えを生かした社会奉仕活動を、積極的に展開している。 去る4月10日には、能登半島地震の被災者を支援する街頭募金活動を、JR奈良駅と近鉄奈良駅の両駅前で行った。 今年3月25日に発生した能登半島地震。悲惨な被害状況をテレビのニュースや新聞報道などで知るうちに、「何かしたい」「できることをしなければ」という声が、生徒の間から自然にわき起こった。その一つの行動が、募金活動だった。 当日は、生徒会役員とバレーボール部、バスケットボール部の部員など約40人が参加。始業前の約30分と放課後の約1時間、両駅前に立ち、市民や観光客に、地震の被災者支援の協力を訴えた。 関西地域では、阪神・淡路大震災の記憶もまだ新しく、生徒の呼び掛けに多くの市民が応えていた。また、外国人観光客の中にも義援金を寄付する人がいて、生徒は「サンキュー」と感謝の気持ちを伝えていた。 「敬身・敬学・敬事」の三敬銘を建学の精神とする同校では、社会のニーズに応え、正しく豊かな社会生活を営む人材の育成に力を注いでいる。能登半島地震で被害に合い、辛い思いをしている人々に対して、“何かしたい”という思いを、街頭募金という行動に表した同校生徒の積極的な姿勢は、心身を鍛え、善事に励み、誠実に生きる喜びを、学校生活の中で確実に習得しているからと言えるだろう。 |
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香川県 坂出工業高等学校 交通自治委員会のみなさん
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四国香川県のほぼ中央に位置し、瀬戸内工業地帯の中核都市、坂出市の香川県立坂出工業高等学校は、「ものづくり」を通して、地域との連携や社会貢献に努めている。この学校の取り組みを、授業で習った技術や知識を活かしながら、主体的に実践しているのが同校の生徒たちだ。
これまでにも市内清掃など地域のイベントへの参加や、学校が開催する「親子ものづくり教室」では、先生と親子をつなぐ制作補助などにも、多くの生徒が協力参加している。 今年の4月6日には、地域の小学校や幼稚園に通い始める新入学(園)児の交通安全活動に合わせて、通学路の安全度向上を図ろうと、学校近くの県道交差点で交通安全キャンペーンを行った。 同校交通自治委員会が企画したもので、キャンペーンをアピールするため、同委員会のメンバーなどが手作りのストラップや、「地域から事故ゼロをめざそう」などと訴える啓発チラシを制作した。 当日は委員や生徒有志、教諭ら約20人が参加し、二班に分かれて活動した。黄色のたすきを身に着けた生徒らは、赤信号で停止した車両に駆け寄り、ドライバーに手づくりのストラップや啓発チラシなどを配布。「スピードに気を付けて」「リラックスして運転を」などと声をかけていた他、道行く歩行者や自転車の運転手に、安全歩行、信号順守を呼びかけていた。 参加した同委員会の委員は、最近、通学途上の児童や生徒が、酒酔いや無謀運転の車に巻き込まれるなどのニュースが相次いでいるところから、「地域から交通事故がなくなるよう、少しでも役に立てればうれしい」と話し、今後も、自転車通学などで、自分たちが見本となるよう努め、活動を続けていきたいと述べていた。 |
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和歌山県 貴志川高校 生徒のみなさん
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2007年5月22日、快晴の下、和歌山県立貴志川高校の生徒70名が貴志川線と地域に感謝しながら、汗だくで甘露寺前駅のペンキ塗りを行った。和歌山県紀の川市の南、和歌山市から続く貴志川線の終点に位置する県立貴志川高校は、学校ぐるみで貴志川線の存続と活性化に取り組んでいる。貴志川線(当時は南海電鉄)の廃線が現実的となったのは2004年、秋には地域住民が「貴志川線の未来をつくる会」を結束して「乗って残そう貴志川線」を合言葉に存続を訴えた。生徒達が通学に利用している貴志川高校(生徒数720)でも「なくさないで!貴志川線」作文公募に全生徒の約3分の1にあたる215名が参加するなど、存続を願う切実な声が広がった。 また、2005年5月には、紀の川市と和歌山市の7高校等が協力して「活気づけよう貴志川線、和歌者の力で」をキャッチフレーズに、約6時間にわたる「貴線祭」を開催、貴志川線が現在も未来も自分たちにとって重要な存在であることを訴えた。 一連の存続活動はテレビ番組でも大きく取り上げられ、全国的に関心が集まるところとなった。地域ぐるみの運動に後押しされて、和歌山市と貴志川町(現紀の川市)が向こう10年間の財政支援を決定。その結果、岡山電気軌道が事業継続の名乗りを上げ、2005年6月に和歌山電鐵を設立し、2006年4月から運行を引き継いだ。 貴志川高校の生徒達は、その後も、「ありがとう、がんばって貴志川線」を合言葉に、貴志川線と地域を活気づけようと年数回にわたり通学路や貴志川線3駅(甘露寺前駅・喜志駅・西山口駅)の清掃活動を行っている。同校生徒は、地元の人達と協力しながら、清掃活動やペンキ塗りなど、貴志川線を盛り上げる活動を続けていくと、汗を流しながら力強く話していた。 ![]() ![]() ![]() |
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愛知県 古知野高校 商業科の生徒のみなさん
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濃尾平野の北部、木曽川を挟んで岐阜県との県境に位置する愛知県江南市の県立古知野高校は、確かな技術と豊かな心を持つ人間の育成をめざした教育を進めている。中でもマナー教育に力を入れており、卒業生の就職先企業からも高い評価を得ている。
このマナー教育の成果を披露したのが、学校近くの藤里小学校で実施した商業科生徒による出前授業だ。 藤里小学校の6年生95人が、5月29、30日の両日、奈良・京都へ修学旅行に行った際、江南市をPRする観光ガイドブックを現地の市民などに配ることを計画。そこで、人と接する際に必要となるきちんとした言葉遣いや立ち居振る舞いを身に付けようと、生徒にビジネスマナーを教えている古知野高校に出前授業を依頼した。 5月18日に開いた出前授業の教師役となったのは、商業科で学ぶ1年生の女子生徒9人。まだ入学して1カ月ちょっとにもかかわらず、態度や話し方、表情もキチッとしており、参観した同小の教諭からは「さすが」の声も。 授業では、生徒たちは同行した教諭とともに3クラスに分かれて指導。はじめに同高の教諭が「接遇のポイント」について講義を行い、続いて生徒が、修学旅行先で市民や観光客に江南市の観光ガイドブックを手渡すときの場面を想定した指導を行った。 「こんにちは」 「私たちは、愛知県江南市から来ました。藤里小学校の6年生です」 「お急ぎでなければ、2〜3分お時間をいただけますか」 児童は慣れない言葉遣いや動作に戸惑っている様子だったが、「ゆっくり深く礼をする」「口をしっかり開けきれいにしゃべる」ことなど、生徒のフレンドリーでわかりやすい教え方に、次第次第に理解を深め、言葉遣いや動作もスムーズに。そして、初対面でも好感をもってもらえる接遇法を身に付けると共に、心と心のふれあいこそがマナーの基本ということを学んだ様子だった。 教師役を務めた生徒は「子供たちは元気いっぱい。きっと上手に配布できると思います」と、太鼓判を押していた。 事実、藤里小の6年生は、修学旅行先の奈良や京都で、古知野高生に学んだ接遇法をしっかりと生かし、江南市のPR活動に取り組むことができたという。 |
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世界遺産「アンコールワット」などで知られる東南アジアの王国カンボジア。日本とは徳川家康の時代から交流のある同国は、1970年から約20年続いた内戦や、75年に樹立したポル・ポト独裁政権時代に、多くの知識人や教育者が虐殺されたり、学校が破壊されたことなどにより、いまも学校不足、教育者不足という問題を抱えている。そのため、農村部を中心に読み書きの不自由な国民も多く、字が読めない人がだまされて違法な契約書に署名し、トラブルに巻き込まれる例もあるという。


“やまとは くにのまほろば”と謳われ、古代国家形成の舞台となった古都奈良。世界遺産にも登録されたこのまちに、創設以来、百有余年の歴史を誇る私立奈良女子高校(奈良市三条宮前町)がある。
2007年5月22日、快晴の下、和歌山県立貴志川高校の生徒70名が貴志川線と地域に感謝しながら、汗だくで甘露寺前駅のペンキ塗りを行った。和歌山県紀の川市の南、和歌山市から続く貴志川線の終点に位置する県立貴志川高校は、学校ぐるみで貴志川線の存続と活性化に取り組んでいる。

