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善き事をした高校生達
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善きことをした高校生達
誰かのために行動することは、意外と簡単だ
「善きことをした高校生達」では、勇気を出して誰かのために行動した高校生たちのエピソードを紹介している。彼らの活躍を読めば、キミの心にもきっと感動が広がるはずだ。
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2007/08
 看護用品を作って贈って10年 使う患者さんの気持ちを第一に (兵庫県 北条高校 家政科のみなさん)
 今年で30年。県庁前の花時計の花の植え替え活動に、市民からありがとうの声 
(宮城県 宮城県農業高校 園芸科2年生のみなさん)
 多彩な実験を通して児童に科学の楽しさを教える「美和塾」開講 
(岐阜県 大垣東高校 理数科1、2、3年生のみなさん)
 校舎の内壁や床をみんなでペンキ塗り 明るくなった学校に一層の愛着 
(神奈川県 川崎北高校 生徒有志のみなさん)
 中越沖地震で被災の新潟の生徒へ、応援旗と義援金を贈る (兵庫県 淡路高校 生徒会のみなさん)
兵庫県加西市の県立北条高校は、長年、福祉体験学習に力を入れている。生徒も、手話学習や車いす介護、アイマスク体験などを通して、思いやりの心、他者の痛みを理解する心、そして命の大切さを学んでいる。その学びの成果のあらわれが、多彩なボランティア活動だろう。
特に活発なのが家政科の生徒で、老人ホーム訪問の他、独居老人に対しては、自宅訪問や暑中見舞い・年賀状の郵送等々。また、病院に対しては、市立加西病院(同市北条町横尾)の患者さんに手作りの看護用品を贈る活動を、およそ10年間も続けている。
今年も、体の不自由な患者さんが病室で使う「ポータブルトイレ」のカバーやベッド脇で使える小物入れなど、約10種類の看護用品を手作りし、6月23日に同病院で開かれた「ホスピタルフェア」で展示された。これらの作品に引き続き、福祉分野を選択する3年生など11人の生徒が、ロッカーやベッド脇につるすティッシュケースを製作。病室を明るい雰囲気にするため、ピンクや黄色の鮮やかな色の生地を使っている。また、製法を簡単にして数多く作るなどの工夫も。「縫った跡が目立たないように、きれいに作りたい」という生徒の言葉に、同病院での看護実習などで、患者さんの気持ちになって製作する心構えが、しっかりと身についていることがうかがえる。
生徒も、病院を訪問した際、「作品が患者さんのために実際に役立っているのを見ると本当にうれしい」と、活動にやりがいを感じている様子。同病院の看護師は「生地や製法、使い勝手などもしっかりと考えてくれて、とても助かる」と高く評価している。
また、生徒を見守る家政科の教諭は、「患者さんの気持ちに寄り添い、何を必要としているのかを考えてくれるようになれば」と、さらなる成長を期待する。
生徒らも病院から注文を受けたり、病院に出向いて患者さんから使い心地を聞いたりして、勉強も怠らない。7月には、看護師とともに看護用品の改善などについて話し合った。今後も、生徒同士でいろいろなアイデアを持ち寄り、「患者さんに喜ばれる看護用品を作っていきたい」「この福祉活動を、家政科で学ぶ生徒の伝統としていきたい」と、真摯な表情で話してくれた。
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宮城県 宮城県農業高校 園芸科2年生のみなさん
宮城県名取市の宮城県農業高校は今年で創立122年を迎える。「自啓」(自らの力で、自らの道をひらく)の校訓の元、全国に数多くの優秀な人材を輩出してきている。また、生徒の日頃の勉強を活かした地域社会への貢献、地元住民との交流は、先輩から後輩へと受け継がれてきた同校生徒の伝統でもある。
地域の小学生を迎えての農業体験学習では、指導員として活躍する他、宮城県のレッドデータブック(絶滅危惧種II類)に記載された「ハマボウフウ」(海浜や防風林に自生する海岸性の多年草)の保護増殖活動でも力を発揮している。
市民の心を和ませる奉仕活動として知られているのが、宮城県庁正面にある花時計とプロムナード(県庁西側通路)の花壇の花を植え替える活動だ。
毎年3回実施しており、6月21日には園芸科2年生17人が参加して、ベゴニアなどを植え付けた。
花時計の大きさは、文字盤直径が6メートル、植裁部直径14メートル、花時計高さ2.2メートルで、今回用意された花は、同校で育成された約1200株。当日は、未明の雨も作業を始める10時前には止み、17人の生徒は、それまで植えられていてパンジーからベゴニアへと植え替え、時計の周辺は赤や白の愛らしい花々で、涼風を呼ぶ夏の装いに。また、プロムナードの花壇には、ベゴニアとインバチェンスが植えられた。
同校生徒による花時計の植え替え活動は、1977年から実施され、今年で31回目となる。プロムナードの植え替えは1991年からで、楽しみにしている市民も多く、県庁を訪れた人からは「ありがとう」「ごくろうさま」「とってもきれい」と、生徒に感謝する声が聞こえた。
雨上がりの蒸し暑さの中で作業を行った生徒は「県庁を訪れた人が、花を見て明るい気持ちになってくれればうれしい」と、笑顔で汗を拭っていた。
なお、花の植え替えは、仙台空港、JR名取駅などでも実施しており、10月は葉ボタンに植え替える予定という。
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岐阜県 大垣東高校 理数科1、2、3年生のみなさん
yoki_kou_image01俳聖松尾芭蕉の「奥の細道」結びの地として知られる岐阜県大垣市のほぼ中央に位置する美和町に、県立大垣東高校がある。
同校では、地域との交流に力を入れており、理数科生徒による小高理科連携講座「美和塾」もその一つだ。
大垣東高校の理数科では、将来有為な科学的人材を目標に、社会性豊かな、調和のとれた「全体人間」の育成をめざしている。その一環として、大学や企業などの外部研究機関からゲストティーチャーを招聘し、「トライアル講座」を開講。生徒は、ゲストティーチャーの講義や研究指導を通して、理科や科学技術に関して多くのことを学び、触発を受けている。この経験と学校で日々学んでいる成果を、地域に役立てようと企画されたのが、昨年度から始まった「美和塾」だ。
これは、岐阜大学教育学部の川島伸一教授の指導を仰ぎながら、隣接する大垣市立南小学校の児童に、生徒が講師となって理科や数学の楽しさを伝えようというもので、昨年12月に第1回の講座を開いた。この時は、6年生とその保護者を対象に、遺伝子やDNAに関して正しく理解できるよう「ヒトのDNAの抽出」実験を行った。講義を受けた児童や保護者からは「よくわかった」「内容もスタッフの対応も良かった」と、高い評価を受けた。
そして、今年、夏休み前の7月18日に2回目となる「美和塾」“サイエンスフェスタ”を開催した。
今回は南小学校の5年生全員(61名)が参加。今回は「レインボー万華鏡」「いろんな笛を作ろう」「シロアリのサーカス」「コンパスで絵画」「ビュッフォンの針」「ギムネマ体験」など、12種類の理科・数学実験をワークショップ形式で児童に体験してもらおうというもので、理数科の1、2、3年生の有志約30名が、それぞれのワークショップを担当し、子供たちに実験方法などを説明した。
授業で学んだ眼球の構造について説明するショップでは、指導する生徒の左手に眼球、右目には眼帯…で、児童を一瞬ドキッとさせたり、いろいろな紙飛行機を作って飛ばしたり、味覚の仕組みを学ぶショップでは、砂糖が甘く感じなくなる実験を体験したり、最後のサイエンスショーでは、生徒が液体窒素を使ったデモ実験を行ったりと、遊び心満載の不思議体験に子供たちは満喫した様子。「教えるのって難しい」と話す高校生スタッフに対しては「話しやすかった」「やさしかった」「親切だった」「わかりやすく教えてくれた」と大好評で、受講後のアンケートでは、「美和塾に参加して楽しかった」と、全員が答えていた。また、“算数や理科が好き”“理科の実験が好き”と答えた児童が多数を占め、子供たちの理科離れが危惧される中、興味ある結果が得られた。これらを踏まえ、理数科の生徒は、小高理科連携講座「美和塾」を今後も順次開講し、同校と南小学校の伝統行事に発展させていきたいと、意欲を込めて話していた。
下写真1下写真2下写真3
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yoki_kou_image011974年に創立した神奈川県立川崎北高校は、広い視野と勇気を持って正しき行動する人間の育成をめざした教育を推進している。その成果は着実に実を結んでおり、部活動やボランティア活動、地域交流などに積極的に参加する生徒も数多い。中でも「校外清掃」は、各学年ごとに、各クラスごとに、といった形で、全生徒がそれぞれ年に数回参加。地域の環境美化に協力することで、生徒はボランティア活動への意識向上に努めている。
そして、このボランティア精神が存分に発揮されたのが、今年1学期の終業式後から約1週間かけて実施された校舎の内壁や床のペンキ塗りだ。
きっかけは、古くなった下駄箱を新しいものに取り替える際、「下駄箱を設置する前に、昇降口の床をきれいにしよう」という、ある教諭の提案だった。しかし、準備する中で話はどんどんとふくらみ、開校して33年、校舎内のあちこちでペンキが剥げたり、傷み、汚れが目立つ場所が増えてきたことから、昇降口の床の他、廊下やドア、内壁にもペンキを塗ろうということになった。
参加したのは、約370人の生徒(全校生徒のほぼ半数)で、部活動や補習の合間を縫って作業に取り組んだ。また教諭や保護者も時間を見つけて協力。作業の途中では、生徒が「階段の壁も塗ってしまおう」と、率先してペンキ塗りの範囲を拡大し、5階建て校舎内は鮮やかなクリーム色によみがえり、見違えるほどきれいになった。約1週間の作業で一斗缶(18リットル)約20缶分の塗料を使ったという。
生徒会の役員は「皆が率先してやってくれた。校内が明るくなり、新しい北高がつくれたと思う」と、やりとげた喜びで言葉も弾む。
また同校の教諭は「初めは昇降口だけの予定だったのに」と苦笑いしながらも、「ちょっとムラになったところもあるが、そこにまた愛着もわくと思う。生徒が中心となってペンキ塗りをするのは珍しい取り組みかと思うが、共同作業で生徒間だけでなく保護者とも交流を楽しむこともでき、いろいろな効果があった」と満足そうに振り返る。そして、これをきっかけに「一層、学校に愛着を持ってくれれば」と期待していた。
下写真1下写真2
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兵庫県 淡路高校 生徒会のみなさん
兵庫県淡路市の県立淡路高校は、生徒の多くがボランティア活動に熱心なことで知られている。茶道部員が地域の人々にお茶をふるまったり、生徒会役員らが市内の保育園に手作りクッキーをもって訪問したり、放送部員が阪神・淡路大震災の語り部として、次世代の子供たちに伝える活動を行ったりと、様々な活動を展開している。
去る7月30日には、新潟県中越沖地震で被害を受けた同県柏崎市の柏崎総合高校の生徒を励まそうと、応援メッセージを書いた旗と義援金を被災地に贈った。
きっかけは、両校の学校長が大学の先輩後輩の間柄で、淡路高校の学校長が電話をかけたところ、柏崎総合高校の「生徒宅にも被害が出た、学校もガラスが割れた」などの被害状況を聞き、生徒会に支援を呼びかけたことから。
生徒会はすぐに活動を始めた。夏休みに入って役員が約2万8千円の募金を集めた他、応援メッセージの書き込みを、野球部を中心とした夏休み中の部活などで登校する生徒に提案した。
同校の生徒は、阪神・淡路大震災で被災にあった生徒も多く、「地震に負けないで」と大きく書かれた縦1.3メートル、横1.4メートルの白い布には、「甲子園で会おう」という野球部員の言葉や「力になりたい」「いつもの笑顔が戻りますように」といった激励の言葉など、約60人の生徒の真摯な想いでびっしりと埋まった。
色とりどりのペンでメッセージやイラストを書き込んでいた生徒らは、「他人事とは思えない」「暑い時季で大変だと思うが、がんばって欲しい」と話す。
今回の活動の中心となった生徒会役員は「震災のとき、淡路島が助けてもらった恩返しをしたい」「私たちは震災を経験し覚えている最後の世代。被災地の仲間として元気づけ、支えになりたい」と、炎天下の中で復興に励む被災者、そして柏崎総合高校の生徒に対する気遣いを見せていた。
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