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善き事をした高校生達
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善きことをした高校生達
誰かのために行動することは、意外と簡単だ
「善きことをした高校生達」では、勇気を出して誰かのために行動した高校生たちのエピソードを紹介している。彼らの活躍を読めば、キミの心にもきっと感動が広がるはずだ。
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2008/03
 老人福祉施設で奉仕活動 施設利用者の車いす11台を整備 
(岡山県 倉敷中央高等学校福祉科3年生 倉敷工業高等学校機械科3年生のみなさん)
 月に1回以上のボランティア活動で、まちを美しく奏でる (大阪府 扇町総合高校 吹奏楽部のみなさん)
 卒業前に社会貢献 救助訓練用の倍速時計を製作 (島根県 出雲工業高校 電子機械科 2人の3年生)
 住民参加型の北上川情報マップ“アイ・Map”を制作・寄贈 
(岩手県 一関工業高校 土木科 川づくり課題研究班のみなさん)
岡山県 倉敷中央高等学校福祉科3年生 倉敷工業高等学校機械科3年生のみなさん
yoki_kou_image01白壁、赤煉瓦…江戸時代からの美しい町並みが残る観光都市、岡山県倉敷市。同市はまたわが国有数の工業都市でもある。この歴史と先端的なモノづくり文化が息づく街に、県立倉敷中央高校と県立倉敷工業高校がある。岡山県の伝統校である両校の生徒は、地域に貢献するボランティア活動に熱心なことで知られている。
昨年の12月17日には、両校の生徒が合同で老人福祉施設を訪問し、車いすの整備を行った。
生徒が車いす整備を実施したのは、同市中島の特別養護老人ホームますみ荘で、倉敷中央高校福祉科の3年生17人と倉敷工業高校機械科の3年生10人が参加した。
両校の生徒は、同荘訪問前に車いすの介助方法と構造や整備方法についてお互いの専門性を生かして教えあい、準備万端。訪問後は職員から同荘内の福祉機器の使用方法について説明を受けた後、車いすの整備に取りかかった。当日生徒が担当したのは、お年寄りが普段使用している車いす11台で、汚れのたまりやすいシートのすき間などを歯ブラシやタオルで磨いたり、ねじの緩み、タイヤの空気圧、ブレーキの利き具合などを念入りに整備したりした。「高校生ものづくりコンテスト」などで優れた実績を誇る倉敷工業高校の生徒は、日ごろ学んでいる知識と技術を駆使して、車いす整備に力を発揮した。倉敷中央高校の生徒は、事前に作ってきたフットレストカバーを、きれいに整備された車いすに取りつけ、お年寄りに喜んでいただいた。
車いすの整備後は、老人福祉施設への訪問や、地域のお年寄りを学校に招待して交流を図るなどの地域福祉活動を行っている倉敷中央高校の生徒が中心となり、ハンドベル演奏を披露したり、一緒にゲームや体操を行ったりし、お年寄りとの交流を楽しんだ。
お年寄りは「毎日使っていると、汚れやちょっとした不具合も出てくる。一生懸命整備してくれてありがたいです。」「シートもきれいになって、気持ちよく乗ることができます。」と喜んでいた。また、生徒も「卒業を前に良い思い出ができた。」「お年寄りたちが喜んでくれてうれしい。」と話し、今後も今回のような協同でのボランティア活動を継続していきたいという。
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yoki_kou_image01今年の2月10日、石川県立小松商業高校で、同校主催の「ふるさと小松検定」が開催された。この「ふるさと小松検定」は、京都検定をはじめとするご当地検定の一つだが、他のご当地検定と違うのは、同校3年生が課題研究の一環として、企画から運営まで全てにわたって取り組んでいることだ。検定の問題も、自分たちの手と足で、地理、歴史、産業、観光、文化など小松の魅力を様々な角度から調査・取材し、作成している。さらに、公式テキストのデジタル編集からパワーポイントや動画を使った出前セミナーなども実施している。
同検定は、ふるさと小松の魅力を、より多くの人に知ってもらおうと、2005年度にスタート。小松市民をはじめ多くの人々の注目を集め、2006年の2月に初級のみで開催された初めての検定試験には、1184名がエントリーし、1095名が受験。合格者は215名だった。
第2回は、初級、中級の2コースとなり、3回目の今年は、初級、中級に加え、上級と外国人対象の英語編を新設。問題は、地理、歴史、産業、観光、文化、環境、福祉の7分野から計50問(英語編は25問)が出題され、正解が8割以上の受験者に合格証が発行される。
小松市のPRにも一役買っている小松検定だが、生徒はさらなる活性化に取り組んでいる。その一つが、JR小松駅構内のコンビニ「チャオ小松」で常設販売されているお菓子「こましょうチョコレートトリュフ」と「塩とナッツのチーズクッキー」だ。これは、同校生徒が地元の菓子メーカーと共同で開発したもので、定価はどちらも500円。
生徒がデザインしたパッケージには、同校の校章に、山伏姿の源義経と武蔵防弁慶、兼六園のことじ灯籠が可愛らしく描かれている。2つのお菓子は地元市民、観光客からも好評で、「ふるさと小松検定」の小問題集が同封されているのが人気の秘密という。同校では「小松市のPRと小松検定の普及を目的に、ふたつのお菓子を開発した」と話し、収益は、小松検定のテキスト印刷代などに充てることにしている。
お菓子の開発に参加した生徒は「実践的な業務を体験することで、社会の仕組みや役割、働くことの意義や魅力など、まさに“生きる力”を実感できた」と話し、小松検定に取り組む生徒は「地域のことを調べることで郷土愛が芽生えた。若い力で小松を活性化させたい」と意欲的。今後は、NPO法人化、小松検定の「かるた」の製作も考えているといい、こうした生徒の積極的な行動は、“明るく 楽しく 元気よく”進化する「こましょう」を象徴しているといえるだろう。
ちなみに第3回「ふるさと小松検定」の合格者は、上級2名、中級19名、初級66名だった。
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大阪府 扇町総合高校 吹奏楽部のみなさん
yoki_kou_image01大阪市のほぼ真ん中に位置する大阪市立扇町総合高校は、「心を育てる」を教育の基本としている。生徒もその期待にしっかりと応え、地域との交流やボランティア活動などに取り組む生徒も多い。中でも熱心なのが、吹奏楽部の部員たちだ。
「一音入魂」をモットーとする同部は、吹奏楽コンクールやマーチングコンテスト、定期演奏会をはじめ、入学式、文化祭などの学校行事、3000人の演奏会、地元の天神橋筋商店街でのパレードや御堂筋パレードなど、1年を通して様々な行事やイベントに参加し、素晴らしい演奏を聴かせている。こうした演奏活動や練習の合間に行っているのがボランティア活動で、「清掃活動」と「訪問演奏」が主に取り組み。
「清掃活動」は、部員全員で学校周辺、並びに生徒が通学で利用するJR桜宮駅や地下鉄南森町駅などの最寄り駅周辺と学校までの通学路、学校近くを流れる大川周辺などで、ゴミ拾いを行っている。
入部後、初めて清掃活動に参加した部員は、せっかく掃除をしてきれいにしても、翌朝になるとゴミ(とくにタバコの吸い殻=ちなみに大阪市では路上喫煙防止条例を公布している)があちこちに捨てられていることに、驚きと寂しさをおぼえるという。しかし、活動を重ねるごとに、清掃地域が少しずつ美しくなっていることに気づくといい、「清掃活動は驚きと発見の連続」と話す。
また、訪問演奏は、近隣の高齢者福祉施設や幼稚園に赴き、演奏や企画を楽しんでもらっている。「自分たちの演奏で元気を与えたい」をスローガンに、部員が一丸となって選曲から企画、構成、当日の司会や進行まで全て自分たちで創り上げ、本番に臨んでいるという。
お年寄りや園児たちから感動の拍手と笑顔をもらったときは、「自分たちの思いが届いた。その達成感と満足感は言葉では表せない」と目を輝かす。
そんな吹奏楽部員のボランティア活動には、一つの試練が課せられている。それは「継続」すること。中でも「清掃活動」は、月に1回以上の活動を目標としており、例え当日忙しくても天候が悪くても、必ず活動する。これは、先輩から代々受け継がれていることで、今年3月時点で55カ月も続いており、地元住民からも「本当によく頑張ってくれている。ありがたい」と感謝の声が聞こえる。
部員たちは「ボランティアは、“心”を育てる授業だと思う」という。そして「ボランティアから学んだことは計り知れないほど多い。主体性、計画性、継続性など数え上げればきりがない。これら一つひとつを心に刻み、人間として成長していきたい」とキッパリとした表情で話していた。
扇町総合高校の校訓は「熟慮・誠信・克己」。同校の吹奏楽部員による地域への奉仕活動は、この3つの言葉を優れた形として体現したものといえるだろう。
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島根県 出雲工業高校 電子機械科 2人の3年生
1944年創立の島根県立出雲工業高等学校は、「誠実、進取、勤勉」の校訓のもと、魅力ある工業高校づくりを推進してきた。同校3年生による近隣小学校での出前授業や、幼稚園児との交流などの地域貢献活動もその一環だが、これらの活動を通して、生徒はモノづくりや工業技術を学ぶ意欲を高めている。
今年2月には、電子機械科の2人の3年生が、昨年11月から取り組んできた災害救助訓練用の倍速時計を完成させ、出雲市消防本部や島根大学医学部の関係者に手渡した。
今回の倍速時計製作のきっかけは、島根大学医学部からの依頼だった。一刻を争う災害救助には、迅速、冷静、安全で高度な確実さが求められる。そのための技術、意識を身に付ける訓練用として倍速時計があるが、同大の関係者によると、これまでの救命訓練では、手動で針を進め、緊迫感を作り出すのが精一杯のため、市販の倍速時計を探したものの見つからなかったという。そこで出雲工高OBの消防署員を通して同校に製作を依頼した。
製作した2人の3年生にとって倍速時計は初めての挑戦。同校のI先生の指導を仰ぎながら昨年11月にスタートした2人は、参考となる資料や機材が少ない中で、試行錯誤を繰り返した。とくにプログラミングに苦労したと話す2人だが、およそ2カ月で、一秒ごとに発信する電子回路の信号を変えて、秒針が二倍と三倍速く進む倍速時計を作り上げた。
同校で開かれた贈呈式には、依頼した島根大医学部関係者が出席。製作を担当した2人から、3台の柱時計型倍速時計が贈られた。関係者は、リアルに秒針が早く進む時計を見ながら「素晴らしい出来上がりで、迅速な救助作業を身に付けるのに役立つ」と2人に感謝していた。
3月10日の卒業を目前に控えた2人は、「出雲工高で3年間学んだ成果を生かすことができた」「自分たちが作ったものが、人の役に立ちうれしい。高校生活の集大成でもあり、いい思い出になった」と笑顔で話していた。
今回の2人の取り組みは、「自ら進んで学ぼうとする態度を養う」という同校の教育方針を、習得した知識と技術で社会に貢献するという優れた形で、実現したものといえるだろう。
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岩手県 一関工業高校 土木科 川づくり課題研究班のみなさん
岩手県一関市の県立一関工業高校は、学校で学んだ知識や技術を生かして、社会貢献活動に取り組む生徒の多いことで知られている。廃棄される自転車や車いすを修理・整備して、アジア・アフリカ諸国に贈る国際貢献活動の他、近隣の老人福祉施設などを訪問し、利用者が使用する車いすの掃除や整備を行う地域貢献活動も数多い。
同校土木科3年の川づくり課題研究班が制作に取り組む河川情報マップ「アイ・Map」もその一つだ。
この「アイ・Map」は、同校のそばを流れる磐井川の本流、北上川流域の交流を目的とした住民参加型の河川情報Mapである。川づくり課題研究班の生徒が代々受け継ぎ、北上川流域の川の安全、自然、歴史、文化などを自分たちの目と手と足で、調査・研究し、つくりあげてきたもので、2005年には、その優れた活動が認められ「東北・みずすまし賞」を受賞している。
今年の2月6日には、先輩から研究を引き継いだ3年生6人がB5版・10ページにまとめた「アイ・Map」1000部を制作。一関市狐禅寺の北上川学習交流館「あいぽーと」に寄贈した。
地図には、北上市の桜の名所展勝地から宮城県登米市の脇谷水門までの鳥の生息地帯や危険個所、景勝地などの北上川流域の状況や川の活用法などを盛り込んだガイドも紹介。また、同研究班は、前年までの活動を引き継ぐ形で、狐禅寺から脇谷水門までの北上川流域について、カヌーで下るなどして写真や絵でまとめ、非常に見やすい作りになっている。
「あいぽーと」で開催された贈呈式には、同研究班から3人の生徒と指導にあたった土木科の教諭が出席。はじめに研究班の生徒が「授業で北上川の環境を調べ、冊子にした。有効活用してほしい」と述べ、岩手河川国道事務所一関出張所の代表にマップを贈った。
地図には携帯電話で撮った写真を投稿できるインターネット掲示板のアドレスなども記載されており、いつでも、どこからでも北上川の情報の閲覧や書き込みも可能になった。さらに、この掲示板を利用すれば、ごみの不法投棄場所や水鳥が見られる場所など、北上川流域の住民や利用者同士で情報の共有ができるようになり、研究班では、そのためのガイドを今回初めて作った。
真新しい「アイ・Map」を手にした一関事務所の代表は、「北上川を多くの人に知ってもらうためさまざまな場面で活用したい」と感謝し、「マップを利用した北上川流域の自然や文化交流など、北上川周辺の住民同士のネットワーク構築に役立ちそう」と期待を込めて話していた。
贈呈式に参加した生徒は「先輩たちの研究を引き継ぎ、北上川についてまとめることができただけでなく、川周辺の環境など、多くのことを学ぶことができた」と成果を語り、マップを利用した交流の広報活動にも意欲を示すとともに、この「アイ・Map」をより充実したものにしてほしいと、今後の研究を託す後輩たちに激励の言葉を贈っていた。
なお、寄贈されたマップは同交流館に設置し、来館者らに配布されることになっている。
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